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「・・・・何なの?この力の波動は」


古くから外敵の接近をいち早く知るために利用された『ものみの丘』


今では外敵も存在せず


鳥獣保護区として利用されている


心地よい風が吹く


「・・・・強い力を感じる。それも禍々しい力」


少し強めの風がものみの丘に立つ少女の髪を揺らす


「調べる必要があるようね」


少女はそう呟くと


風と共にその姿を消した











  〜黒狼〜











幕問 その2














それは多くの生物にとって


一日の始まりであり目覚めである


だが少なくとも


この少女にとって朝とは


一日の始まりであり








戦争でもあった








「・・・・・」


母親譲りの蒼髪を風になびかせ一心不乱に疾走する


初めて見る人間ならば驚くこと請け合いだが


この付近に住む人間には既に日常茶飯事となっていた


「もう少し!」


角を曲がり


後は最後のストレート、門が閉まるまで残り50秒


大丈夫――――いける!!


少女は口元に小さな笑みを浮かべるとそのスピードを更に加速させた。











                *   *   *











「相変わらず見てるだけで疲れそうな登校してるよなぁ〜・・・・そう思わない?」

「そうね」


そう呟いた二人の男女の眼下には土煙を上げながら疾走している蒼髪の少女


その健脚ぶりを見ながら男の方が言った


「ところで水瀬さんが何でもっと早く来ないのか知りたくないか?」

「一応聞いておこうかしら」


女の方は


「とりあえず暇だから」的なオーラを醸し出しながら呟く


「何でも起きたばかりの時に布団の中で微睡む時間が好きなんだって」

「・・・・・何で知ってるの?」

「いや・・・・本人が言ってるぞ」


はぁ・・・


男の物言いになのか、眼下を爆走する少女に対してなのか


女はため息をこぼした


「大体、いつまで私達はここにいればいいのかしら」

「さぁ・・・少なくとも彼女が卒業するまでの間とか?」


ただの独り言に男の方が要らぬ合いの手を入れる


それに気分を害したのか女をその顔に少し意地悪そうな笑みを浮かべ


「なるほど、でももう一つあるわよ」

「?」


青年が怪訝そうな顔をする


「何かとてつもない事件でも起きたりとか」

「・・・・へっ?。どういう意味だよそれ」

「決まってるでしょ?・・・・言葉通りの意味よ」


そう少女は呟いた


学院に向かって走る蒼髪の少女を瞳に映しながら











      *  *  *











男は歩く、ただ獲物を求めて


ただ色々と好みと言うモノが自分にはある


だから何でも言い訳ではない


男は街を徘徊しながら目線を動かし品定めをする


見つからない


ちょうどいい獲物が見つからない


ああ早く、はやく、ハヤク欲しい!


そう思うと喉が灼けるように渇き、呼吸も辛くなる


早く


獲物にかぶりつきたい


啜りたい


その魂ですら犯したい


男の精神は徐々に浸食されていく





ハヤクハヤクハヤクハヤク――――――!!?





ふと動きが止まる





――――あれこそ獲物に相応しい





そう考えた男の瞳には


綺麗な蒼髪を持つ少女が映っていた。














続く








後書き


というわけで

久しぶりの投稿〜

すこしスランプ気味ですが頑張りたいと思います!



それでは次回で〜

2004/02/16   アーティ